相続税の申告業務を行う際に、相続人様が困っていることの一つに「何の財産があるのか分からない」という事があげられます。
どこの銀行にいくら預けてあるのか、通帳を見つけることができなければ知りようがありません。生命保険もそうです。過去に一括払いしている保険など、証書が見つからなければ分からないままです。
せっかくご自身が家族のために築きあげた財産です。見つからないでは悲しいですよね。
そこで相続が起こった時のためにもご家族にエンディングノートを残してはいかがでしょうか
エンディングノートってどんなもの?
エンディングノートのメリット
エンディングノートに書いておきたいこと
01.
エンディングノートは、ご自身の財産状況を記しておくだけにとどまらず、終末を迎えるにあたって、①残ったご家族にご自身の想いや考え方を伝えたり、②ご自身の人生を振り返り、現状を把握することにより、残りの人生をよりよいものにするためにも使われます。
万が一の時の手続き関係だけではなく、日頃、面と向かっては言えない大切な方への想いや、思い出など、人生の振り返りをしながら書いてみてはいかがでしょうか。
エンディングノートは法的効力がないので、その分気軽に書いて、何度でも書き直したりもできます。
02.
自分の想いを伝える最後のメッセージ
家族だからこそ話せない事って案外多いものです。面と言えなかった家族への気持ちを伝えることができます。
家族の負担を減らせる
万が一の場合に、ご家族に何がどこにあるのか知らせることができ、またお葬式やお墓などどうして欲しいか伝えることでご家族の判断や手続きの負担を大幅に減らすことができます。
自分の経済状況が分かる
ご自身の財産を正確に記載し把握することにより、これからの人生における問題点が見えてくるかもしれません。
今後の人生と向き合える
人生の記録をすることにより、今後どう生きていきたいのか考えるきっかけになります。
03.
自分自身のこと
ご自身の履歴書を書いてみましょう。
身の回りのこと
個人情報や契約しているものを記しておきましょう。
例えば、スマホやインターネット、クレジットカードのIDやパスワード
マイナンバー、運転免許証、健康保険証番号、公的年金や私的年金の有無など
ペットについて
ペットは大事な家族です。残されたペットをどうして欲しいのか記しておきましょう。
医療・介護
持病やアレルギー、常備薬、かかりつけ医、介護を誰にどうして欲しいかなど記しておきましょう。
また、延命治療を希望するかどうかも併せて書いておくことをお勧めします。
葬式について
どのようなお葬式をしたいか、使って欲しい遺影や納骨の場所などを記しておきましょう。
財産や資産について
銀行や証券会社・生命(損害)保険契約の詳細とその保管場所、不動産やローンの状況を記しておきましょう。
遺言書について
遺言書を残してあるのか無いのか、また残してあるのであればその保管場所も記しておきましょう。
親しい友人や知人について
親族や親しい友人の連絡先などを記載し、亡くなった時に連絡して欲しい旨も併せて分かるようにしてはいかがでしょう。
メッセージ
家族や友人への思い出や感謝の気持ちを伝えましょう。また思い出の品などの形見分けを書いてあげてもよいと思います。